著者
春日 美穂
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.26-34, 2009

本論は、「澪標」巻、退位後の朱雀院が管絃の遊びを楽しむ場面を始発とし、それが、理想の上皇像を追い求めようとする朱雀院の意志であったことを、歴史資料等をふまえながら明らかにしたものである。朱雀院は、本来あるべきはずの「遊び」の記述が二例しか見られず、他の『源氏物語』の帝たちと明確な差があるが、だからこそ、帝として、そして宇多上皇を規範とする当時の上皇の理想像に近づくために、退位後に「遊び」を自ら選び取っていたのである。

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朱雀院の「遊び」 https://t.co/lEPBu2MNEi これも面白そう。 「本論は、「澪標」巻、退位後の朱雀院が管絃の遊びを楽しむ場面を始発とし、それが、理想の上皇像を追い求めようとする朱雀院の意志であったことを、歴史資料等をふまえながら明らかにしたものである。」

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