著者
櫻井 準也
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.101-110, 2016-09-30

現代のポピュラー・カルチャー(大衆文化)の一つである漫画には、手塚治虫や石ノ森章太郎などの漫画界の巨匠たちをはじめ、多くの漫画家の作品に考古学者が登場してきた。その数は1960年代まではそれほど多くなかったが、1970年代になるとその作品数が増え、当時のオカルトブームの影響を受けた作品に考古学者が登場するなど当時の世相を反映している。また、1950年代から1960年代の考古学者キャラクターは中年男性で、普段は学者らしいスーツ姿、発掘調査や野外活動においては作業着姿やサファリ・ルックで描かれるが、1970年代になるとこれらとは異なったイメージの新たなキャラクターが出現している。このように、漫画作品は当時の日本社会における考古学者や考古学のイメージを知ることができる貴重な資料として捉えることができる。

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