著者
松下 良平
出版者
金沢大学大学教育開放センター
雑誌
金沢大学サテライト・プラザ ミニ講演記録
巻号頁・発行日
2007-01-20

青少年の規範意識の低下から少年犯罪の凶悪化まで、子ども・若者たちの道徳をめぐる問題が近年しきりに話題にされています。しかし、そこでいわれる規範意識の低下や犯罪の凶悪化はほんとうなのでしょうか。むしろわれわれはあまりにも問題を表面的にとらえていないでしょうか。 子ども・若者たちの逸脱や犯罪の事実を安易に一般化することをやめ、かわりにそれらの事実の背後にあるもの――大人たちの逸脱や犯罪を見る目の変容や、子ども・若者たちの人間関係などの変容や、人びとの道徳のとらえ方の変化――に目を向けてみましょう。すると、事態の複雑にして意外な様相があらわになってきます。性急に「心の教育」や規範教育の強化を叫ぶ前に、ここでは事態の真相をじっくりと見きわめてみようと思います。

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