著者
根本 和洋 西川 芳昭
出版者
信州大学農学部
雑誌
信州大学農学部紀要 (ISSN:05830621)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.73-81, 2007-03
被引用文献数
3

オルタナティブな農業のための種子供給システムについて,ドイツにおけるバイオダイナミック農業を事例として,(1)バイオダイナミック農業の研究および種子生産をおこなっている先進事例(initiative)Saatgutinitiative Bingenheimおよび(2)シュタイナー農業を実践する集団農場Dottenfelderhofを調査した。バイオダイナミック農業では,この農法によって採種されたOP品種のみを使用しており,ハイブリット種子を主力とする大規模な多国籍種苗企業とはニッチが異なるため,育種,品種維持,種子生産および流通において独自のシステムが確立されていた。このシステムは,消費者のニーズに応えるとともに,通常の農業よりも幅広い人々の参加を実現している。このことは,高度に商業化された農業においてもオルタナティブな種子供給システムが可能であることを提示する。

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編集者: やまさきなつこ
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