- 著者
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Kishinouye Fuyuhiko
- 出版者
- 東京大学地震研究所
- 雑誌
- 東京大學地震研究所彙報 (ISSN:00408972)
- 巻号頁・発行日
- vol.28, no.3, pp.457-459, 1951-03-25
栃木縣上都賀郡落合村大字長畑の森東にある木曾山に今市地震によつて起された長さ50m巾40mの余り大きくない地辷りを,一端にらせんばねをつけた鋼線を二地點間にはりその線の動きと變えて記録した.その結果は第1圖の通りで,觀測したのは1950年3月17日から5月15日までで,途中故障が多かつたが4月10日頃までは辷りが進んでいたが,それ以後は止んだ.後の方で逆に動いているように見えるのは,地辷りの斷面は半圓形であると考えると當然のことゝ見做される.この測定の目的は地辷が其の後も大きくて災害を起す恐れがあるかないかを知るのであつた.終りにこの觀測には前記の土地の福田茂一郎氏の協力によるので,こゝに感謝する.