著者
宮崎 隆志
出版者
北海道大学大学院教育学研究科附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究 (ISSN:18821707)
巻号頁・発行日
no.2, pp.21-34, 2008

社会的に排除された若者たちの支援の現場では、家族支援が実践的な焦点の一つになっている。同時に、そこには「標準的モデルから逸脱した家族」というメッセージが持ち込まれ、支援が排除を生む可能性がある。危機にある家族のエンパワーメントにつながる支援のありかたを検討するためには、「家族の危機」を家族が依存している社会システムのあり方との関連で構造的に把握する必要がある。小論では、家族ストレス論で提唱されているABCX モデルを共同体的・市場的な家族支援システムと関連づけて構造的に理解することを試みる。さらにそれらに代わる協同的な家族支援システムが家族の危機を克服する可能性と条件について、いくつかの事例に基づいて検討する。

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