著者
高橋 満 石井山 竜平 広森 直子 笹原 恵 槇石 多希子 朝岡 幸彦 千葉 悦子 大高 研道 宮崎 隆志 松本 大
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

日本の社会教育制度は、福祉国家的な施策として制度化がすすめられてきた。しかしながら、この制度や管理運営の在り方は、経済のグローバル化や、これへの政策的応答としての自由主義的改革のもとで機能不全に陥っている。本研究では、これに対して、ソーシャルガバナンスという「パートナーシップ型の統治」モデルを提案している。それは、行政とともに市場やNPOなどの多様な主体がステークフォルダーとして独自な役割を果たすものとして参入し、新しい公共性をつくりあげるものである。
著者
宮崎 隆志 横井 敏郎 上原 慎一 石黒 広昭 藤野 友紀 間宮 正幸 大高 研道 日置 真世 武田 るい子 大高 研道 向谷地 生良 仲真 紀子 駒川 智子
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

社会的に排除された若者の移行支援の課題を明らかにした。彼・彼女らの「生きづらさ」の背後には、生活世界を構成する諸コミュニティの断片化がある。したがって移行支援のためには断片化したコミュニティを再統合することが必要であるが、そのためには多様性が保障された新たな媒介的コミュニティを構築することが有効であること、およびそのコミュニティを中心にした地域的な支援システムを構想することが必要であることを明らかにした。
著者
宮崎 隆志
出版者
北海道大学大学院教育学研究科附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究 (ISSN:18821707)
巻号頁・発行日
no.2, pp.21-34, 2008

社会的に排除された若者たちの支援の現場では、家族支援が実践的な焦点の一つになっている。同時に、そこには「標準的モデルから逸脱した家族」というメッセージが持ち込まれ、支援が排除を生む可能性がある。危機にある家族のエンパワーメントにつながる支援のありかたを検討するためには、「家族の危機」を家族が依存している社会システムのあり方との関連で構造的に把握する必要がある。小論では、家族ストレス論で提唱されているABCX モデルを共同体的・市場的な家族支援システムと関連づけて構造的に理解することを試みる。さらにそれらに代わる協同的な家族支援システムが家族の危機を克服する可能性と条件について、いくつかの事例に基づいて検討する。