著者
大河原 清 OOKAWARA Kiyoshi
出版者
岩手大学
雑誌
岩手大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要 (ISSN:13472216)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.65-78, 2004

地元盛岡市内にある円光寺にまつわる伝説「お蓮女と首塚」を題材として、小・中・高校教員を対象に、物語の創作を3回実施した。第1回では、51名中約75%の教員が物語の創作が楽しかったと報告した。第2回、第3回を実施し5段階のアンケート調査結果も、「どちらでもない(3)」と比べると、「物語の創作が楽しかった」は第2回の44名の平均値が4.5、第3回の21名のそれが4.7と高く、その他の項目も3より大きく好意的な回答が多かった。創作活動を観察した結果からは、教員同士のグループ活動が活性化すると共に、地元の歴史的事象に対して関心を深めていることが分かった。地元伝説をネタに物語創作をする方法(一種の再話に相当)は、「総合的な学習の時間」における調べ学習に適用できるのではないかと思う。調べ学習において、課題として、調べた内容をネタに新たに物語を創作することを導入することで、深い調べ方が身につくのではないかと想定するためである。

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