著者
金子 正徳 Masanori Kaneko
出版者
国立民族学博物館
雑誌
国立民族学博物館研究報告 (ISSN:0385180X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.505-524, 2008

インドネシア共和国の民族混在状況に対応する形で,同国ランプン州を故地とするプビアン人社会のアダットにおける通婚範囲の規定は,この40 年ほどの間に漸次的に変化してきた。その変化は,プビアン人社会における民族集団の差異についての認識を反映している。本小論は,一般レベルの対応の柔軟さを提示することで,成員の「出身民族集団」別の構成が複雑化する現代インドネシアの民族集団分析に,別の視点を提供しようとする試みである。

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