著者
庄司 貴由
出版者
慶應義塾大学湘南藤沢学会
雑誌
Keio SFC journal (ISSN:13472828)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.77-88, 2009

モザンビーク自衛隊派遣は、対アフリカ自衛隊派遣の新たな出発点となった。本稿では、モザンビーク派遣における国内の政策決定過程を、安全確保の側面から検証する。派遣地域の選定において、日本政府は五原則に基づき安全性を考慮したが、派遣場所の決定後、安全確保問題は影を潜めることになる。国連の要請とカンボジアにおける警察官の死亡は、その傾向を追認する契機となった。その結果、モザンビーク派遣は通常の半分の期間で準備されたにもかかわらず、現地の活動に遅滞と他国依存をもたらし、派遣要員の負担を増大させたのである。自由論題研究論文

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