著者
石井 宏典 イシイ ヒロノリ ISHII Hironori
出版者
千葉大学大学院人文社会科学研究科
雑誌
千葉大学人文社会科学研究 (ISSN:18834744)
巻号頁・発行日
no.21, pp.108-121, 2010-09

2009年衆議院総選挙では「脱官僚・政治主導」の旗印の下、歴史的政権交代が行われた。これまでわが国においては、官僚機構が最大のシンクタンク機構として時の政権の政治行政における知恵袋として機能してきた。しかし近年新たな民間非営利のシンクタンク、また政党シンクタンクの創設など日本のシンクタンク文化が大きく変化しつつある。シンクタンクの定義は各国の事情に即したものであり一概に確定しきれないが、本稿ではその歴史と動向を紹介し、萌芽期にある日本のシンクタンクの現状と今後の可能性を公共哲学の理念からシンクタンク論へと結びつけ、これまで調査委託研究が主であった調査型から提案型・提言型による「新しい日本型シンクタンク」の導入可能性について言及する。その実現への大きな三段階の柱を〈公共〉〈政策理念〉〈実践〉として、日本型シンクタンクの独自性を明らかにしたい。

言及状況

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@basso_ostinato うわぁ…なんて興味深い題名(°□°;)!!読みます!! →石井宏典「シンクタンクと公共哲学」http://ci.nii.ac.jp/naid/120002484564
石井宏典「シンクタンクと公共哲学」http://ci.nii.ac.jp/naid/120002484564 はあるべき(あくまで著者が希望する)シンクタンクの在り方が議論されていたが、財源の問題が触れられていなかったので残念だった。

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