- 著者
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石田 定夫
- 出版者
- 明治大学政治経済学部
- 雑誌
- 政経フォーラム
- 巻号頁・発行日
- vol.3, pp.98-101, 1995-03-31
三月末に「七十才定年」を迎えた。一九四七年学窓を出て以来、日本銀行・明治大学を通じ四七年間の勤務生活にひとまず心の「区切り」をつけることができた。人生を芝居にたとえるならば、定年は「政経一七年」の芝居に一幕を降ろしたことになる。現在は「定年後」の新しい芝居が始まったところであるが、今後それがどのようになるか、私自身も分からない。マッカーサー元帥は「老兵は消え去るのみ」といって、母国アメリカに帰ったが、私はいまただちに郷里名古屋に帰るわけにはいかない。大学当局のご好意によって四月以降、非常勤講師として教職を続けさせているからである。一見私の生活にはなんの変てつもないようである。しかし私自身の生活リズムには誇張していえば、二大変化が生じた。