- 著者
-
浅沼 和典
- 出版者
- 明治大学政経資料センター
- 雑誌
- 資料センターニュース
- 巻号頁・発行日
- vol.18, pp.17-17, 1980-12-20
多年にわたって休講になっていた「国家論」を復活してから、今年でやっと3年目。講義の性格や内容は、まだ確定していない。が、講義内容としては、一応、二つの柱をたてている。一つは国家理論の歴史、もう一つは現代国家論。年度によって、どちらかの柱に限定するわけであるが、今年度は試験的に、前期=国家理論史、後期=現代国家論ということでやってみた。国家理論史では、思想史上の最も重要な思想家たちの国家理論を国家本質論に限定して論じ、そこから、われわれの国家認識に少しでも遡及的教訓を得たいと念じている。現代国家論の内容は、一定の方法・枠組による現代国家の社会科学的実体分析であり、年度によって、先進資本主義国家論とか社会主義国家論とかに限定されるが、資料・準備がととのったときには、特定の国家を対象としたケース・スタディだけで1年間通すことも考えている。