- 著者
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浅沼 和典
- 出版者
- 明治大学政経資料センター
- 雑誌
- 資料センターニュース
- 巻号頁・発行日
- vol.45, pp.25-28, 1988-12-20
イギリスに滞在していた昨年6月に総選挙が行われた。この選挙の最大の興味は、言うまでもなく、サッチャー首相の保守党が3連勝するか、それとも、労働党が79年以来の連敗に終止符を打てるかにあった。結果は、周知のように保守党の勝利。新聞やテレビがサッチャーの「ハット・トリック」とさわぎ立てていた。いよいよ第3次サッチャー政権のもとでイギリスはどのような生きざまを見せるか。果して活力を取りもどせるか。内外から熱い視線が向けられている。かつて世界最高の工業水準、経済力を持ち、多数の植民地をかかえて7つの海を支配したイギリス。それだけにまた世界での最高の威信と重責をあわせ担ったイギリス。それはまさに、天空を双肩に背負ったギリシア神話の巨人タイタンの姿だった。