著者
星野 三喜夫 HOSHINO Mikio
出版者
新潟産業大学附属東アジア経済文化研究所
雑誌
新潟産業大学経済学部紀要 (ISSN:13411551)
巻号頁・発行日
no.42, pp.1-18, 2013-06

2年半に亘り国内で議論されてきたTPP交渉への日本の参加が確実になった。TPPはアジア太平洋自由貿易圏構築に向けた多国間通商秩序であり、参加が遅れたにしろ、世界経済規模第3位の日本がこのルール作りに加わる意義は大きい。交渉参加に先立つ日米事前合意において途中参加の日本は「参加料」を払わざると得なかったという側面もあり、TPP交渉プロセスにおいて困難が予想され、日本外交の実力が試される。日本はTPPの戦略的重要性や日本のTPP参加の意義を再確認し、確固不抜の戦略と戦術をもって利害や主張が対立するTPP交渉に臨むことが望まれる。

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