著者
西本 登志 信岡 尚 前川 寛之 後藤 公美 東井 君枝 泰松 恒男 木矢 博之 吉村 あみ 平山 喜彦 峯岸 正好 佐野 太郎 米田 祥二
出版者
奈良県農業総合センター
雑誌
奈良県農業総合センター研究報告 (ISSN:18821944)
巻号頁・発行日
no.41, pp.1-10, 2010-03

'古都華'は、2002年に奈良県農業総合センター育成系統の'7-3-1'に'紅ほっぺ'を交配し得られた実生個体から選抜されたイチゴの新品種であり、2009年に品種登録出願し、同年に出願公表された。特性は以下の通りである。1.花芽分化期は、'アスカルビー'より僅かに早い。促成栽培作型における開花期は'アスカルビー'より早く、'章姫'より遅い。2.促成栽培作型における収量は、'アスカルビー'と比較して80〜95%、'章姫'と比較して65〜80%と少なく、15g以上の正常果の収穫果重は'アスカルビー'と比較して同等以上である。3.果実の糖度、酸度および硬度は収穫期間を通して高い。4.促成栽培作型における草高と草丈は、12月は'アスカルビー'並びに'章姫'と同程度であるが、厳寒期の2月には'アスカルビー'と比較して明らかに大きい。5.花房は長く、伸長促進のためのジベレリン処理は必要としない。6.二酸化炭素施用を行うことで20%近い収量増が見込まれる。7.おがくずを培地とする雨除け下のベンチ無仮植育苗では、ランナーと子苗の発生がやや少ない。8.ランナー発生から判断される休眠覚醒に要する5℃以下低温遭遇時間は'女峰'と同程度である。9.萎黄病、うどんこ病および炭疽病のいずれに対しても抵抗性を有しない。

言及状況

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こんな論文どうですか? イチゴの新品種'古都華'の育成とその特性(西本 登志ほか),2010 https://t.co/VKTtYhdGfU '古都華'は、2002年に奈良県農業総合セン…

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