著者
中谷 幸夫 藤山 昌三
出版者
山口県農林総合技術センター
雑誌
山口県農林総合技術センター研究報告 (ISSN:21850437)
巻号頁・発行日
no.2, pp.43-48, 2011-03

化学合成農薬及び化学肥料を50%以上削減するエコやまぐち農産物認証制度に対応したブドウの防除体系を確立するための試験を実施した。1 簡易被覆栽培においては、開花前まで化学合成殺菌剤を散布しなくても、ベと病、黒とう病の発生は認められなかった。2 植調剤の1回処理を行い、さらに粒数回数を1回のみとして早期に袋かけを行うことで、袋かけ前の防除を1回削減できた。また、摘粒回数を1回のみとすることで、摘粒時間は約35%短縮された。3 作成したエコ50用防除体系の防除効果及び果実品質は、慣行の県防除例と同程度であった。また、エコ50用防除体系の生産コストは、慣行の県防除例に対し、10a当たり約3万円削減されるという試算結果が得られた。

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