著者
長坂 成行
出版者
奈良大学
雑誌
奈良大学紀要 (ISSN:03892204)
巻号頁・発行日
no.41, pp.382-366, 2013-03

『太平記』諸本は、巻数及び巻区分のあり方を基準にして甲乙丙丁の四類に分類されるが、巻区分が特異な丁類本についての研究は、他系統に比べ未だしの所がある。本稿では丁類本系統の詞章を持つと判断される、『銘肝腑集鈔』・『太平記聞書』について検討し、『西村随筆』が触れる天文古写本を紹介した。また『興福寺年代記』が依拠した『太平記』、および伊勢貞丈編纂の『異本太平記抜書』の異本も丁類本の未紹介の写本であろうと推測した。従来、これらの資料は断片的に言及されてはいるが、丁類本が享受された痕跡を示すものとして改めて考察した。

言及状況

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長坂 成行 -  『太平記』丁類本写本に関わる資料について ―付、立命館大学図書館蔵『太平記校異』紹介― http://t.co/5ZRJe9KDXJ #CiNii

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