著者
矢原 隆行
出版者
九州大学大学院人間環境学研究院人間科学部門共生社会学講座
雑誌
共生社会学 (ISSN:13462717)
巻号頁・発行日
no.6, pp.59-71, 2008

社会構成主義(social constructionism)をその理論的背景に持ち、現在では心理学、社会学、福祉学、医学等、様々な学問領域に影響を与えつつあるナラテイヴ・セラピーの諸潮流のなかでも、ノルウェーの精神科医トム・アンデルセンによって提唱されたリフレクテイング・プロセスの社会学的可能性に関しては、国内においてこれまでほとんど言及されていない。本稿では、リフレクティング・プロセスにおける「会話についての会話」が有する理論的および実践的な意義を社会システム論の観点から観察するとともに、その社会学的応用可能性について検討する。

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