著者
矢中 睦美
出版者
文化学園大学
雑誌
文化学園大学紀要. 服装学・造形学研究 = Journal of Bunka Gakuen University (ISSN:21873372)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.11-19, 2014-01

現在、クールビズ対応商品として、吸水速乾性、撥水性、通気性、接触冷感、消臭機能などの糸や布地を使用した製品開発が進み、様々な機能性衣料が市場に並んでいる。本研究では、夏物機能性肌着が、実際に吸水・速乾機能、接触冷感などを体験でき、快適であるのかを検証することを目的とし、スポーツウェアや綿肌着と比較しながら検討した。①疎水性で水分率の低いポリエステルを混用し、放水性をよくしたもの、②繊維や糸を細くし、肌と布地表面の接触面積を増やし、接触冷感と風合い評価(手触り感)、吸湿性、放水性をよくしたもの、③糸の表面に水分率の高い扁平形状のキュプラを用い、肌表面に接触することで接触冷感に優れ、なめらかで吸水性のよいものなど様々であった。また洗濯処理を行うことで、糸が乱れ、布地表面が毛羽立ち、風合いが変化するため、各種の評価に影響を及ぼしている。しかし、ポリエステル、あるいはポリエステルが混用されているものは、洗濯処理による機能性の低下が少ない。接触冷温感評価値(q-max)と手触り感による風合い評価に一致性が見られ、ひんやり、なめらかな感触のものが好みだと感じていることが示唆された。

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