著者
松山 巌
出版者
玉川大学教育学部
雑誌
論叢 : 玉川大学教育学部紀要 (ISSN:13483331)
巻号頁・発行日
pp.188-176, 2013

漢文の訓読において用いられる返り点は、長年の慣習と伝統の中から生まれてきた実用性に富むものであるが、現代的な観点でみると必ずしも構造化されておらず、合理性に欠ける面がある。この点を補うため、返り点記号の一種として丸括弧を導入することを提唱する。丸括弧内の文字列は、丸括弧外の文字列との関係においては一文字として扱う。丸括弧の導入により、一二点・上下点などの各種の返り点は不要となり、レ点のみで用が足りる。また、従来の返り点があくまでも文字を訓読する順序を示すに過ぎなかったのに対して、括弧を用いることで構文が捉えやすくなることを示す。

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漢文訓読の返り点に括弧を導入して構造化する試み https://t.co/tIFewIhMu2

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