著者
今野 洋子
出版者
北翔大学
雑誌
人間福祉研究 = Human welfare studies (ISSN:13440039)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.119-134, 2004-03-20

本研究の目的は,養護教諭を目指す学生の「健康相談活動の演習」時のロールプレイングにおける会話に着目し,健康相談活動における過程を明らかにすることにある。本研究では,一連の過程を理解するために,質的研究アプローチを採用した。中でも,会話データからの帰納的な分析を行なうため,プロセス的特性を持った現象に適している修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いた。データ収集に関しては,1事例について養護教諭役1名と児童生徒役1名をペアとし,10分から15分程度の時間の中で模擬「健康相談活動」を行い,相談内容の会話をデジタルメモリーレコーダに記録し,32事例の記録を逐語録としてまとめた。分析方法として,グラウンデッド・セオリー・アプローチの問題点を克服した修正版M-GTAを用いた。その結果,来室した子どもへの健康相談活動の過程の主たるものとして,【からだに現れた痛みの把握カテゴリー】【医療的・教育的対応カテゴリー】【心の内にあるつらさの把握カテゴリー】【問題解決カテゴリー】という4つのカテゴリーが抽出された。また,これら4つのカテゴリーに作用するカテゴリーとして,【面接技法の活用カテゴリー】と【自己開示カテゴリー】【子どもの意思尊重カテゴリー】の三つが考えられた。This purpose of the study was to demonstrate how students yogo teacher who counsel others (children), by examining their dialogues in role-played health counseling and helping situations, either presenting a problem (32 students yogo teacher) or listening (32 students children). In order to an inductive analysis of the dialogue data, modified grounded theory (a kind of qualitative approach) was used. Dialogues were recorded, in which the students role-played counseling and helping situation, either presenting a problem or listening. After categories were created from the data analytical stages from labeling concepts to selecting final categories, 7 categories were extracted.

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