著者
冨田 健太郎
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.66, no.12, pp.1239-1247, 2012-12

前報でも記した事項であるが,ラテンアメリカの大地の大半は広大な草原地帯であり,一般的に野草類による粗放な放牧が実践されている。この粗放放牧における一番の問題点は,過剰放牧によって牧草地の疲弊が進行し,やがて牧畜経営が不可能となってしまう。そうなると,天然林の伐採・焼却を含めて,新規牧草地を求めていく。このことが環境破壊を生み,新規開墾地も地力を失ってしまい,さらに新たな新天地を求めるという悪循環が繰り返される。これを食い止めることが,持続可能な生産システムの一つであり,既存の牧草地の肥沃度の維持・向上に努めることが肝要である。前報では,イネ科牧草ブラキアリア(Brachiaria humidicola)における6回にわたった各処理区別の乾物収量ならびに養分吸収量結果を一気に報告した。処理区においては,窒素肥料源として化学窒素の他,牛糞堆肥,牛糞堆肥+化学窒素の他,マメ科野草類も共存させ,このことがブラキアリアやマメ科野草の生産性や再生力を評価することが本試験の目的である。

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編集者: Raccoon Japanese
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