- 著者
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戈木 クレイグヒル 滋子
- 出版者
- 慶應義塾大学湘南藤沢学会
- 雑誌
- Keio SFC journal (ISSN:13472828)
- 巻号頁・発行日
- vol.14, no.1, pp.30-43, 2014
特集 SFCが拓く知の方法論#招待論文本稿では, 日本における質的研究の現状を説明したあと, グラウンデッド・セオリー・アプローチ(以下GTA)の特徴と研究の流れを概説した。質的研究では研究者が道具となってデータ収集とデータ分析をおこなうが, GTAはデータ収集と分析で生じる研究者のバイアスを最小限にとどめるとともに, データ分析の局面では研究者の解釈を他者と共有し, アイデアを産出することを容易にする仕組みを有した研究法だと思われる。