著者
松森 晶子 Akiko MATSUMORI
出版者
国立国語研究所
雑誌
国立国語研究所論集 (ISSN:2186134X)
巻号頁・発行日
no.10, pp.135-158, 2016-01

本稿では,日本語・琉球語の諸方言の複合語アクセント規則の類型的考察を行ったうえで,前部要素の韻律的特徴(式,型)が複合語全体の韻律的特徴となる,という規則が,日琉語を通じてもっとも古い複合語規則ではないか,という仮説を提示する。現代の東京方言は,「後部要素」の型が複合語全体の型を決定する,あるいは「後部要素」のモーラ数に応じて複合語型の種類が決まる,という「後部要素支配型」のアクセント規則を持っている。しかし,このようなタイプの方言の中にも,かつてはその前部要素が複合語の型を決定していた時代があったことの痕跡が残されている,ということを,本稿では現代東京方言を例にとりながら論じる。This paper argues that the compound accentuation rule in which the accent of the "first" member of compounds is preserved is the most archaic type in the Japanese and Ryukyuan dialects. By contrast, other types, such as the one in which the accent of the "second" members are preserved, or the one by which the default accent is placed around the boundaries of the two members, are newly developed compound accentuation rules. The paper then argues that even in Tokyo Japanese, in which productive compound accentuation is decided exclusively by the "second" members, we find some vestiges of the older compound accentuation rule in which the "first" member of the compounds is still relevant.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (4 users, 12 posts, 6 favorites)

[日本語教育関連の論文・資料 071] 複合語アクセントが日本語史研究に提起するもの https://t.co/ktRENmqPQn
[日本語教育関連の論文・資料 071] ◇ 複合語アクセントが日本語史研究に提起するもの https://t.co/ktRENmHSSn #日本語教師 #日本語教育 #日本語学校
[日本語教育関連の論文・資料 071] ◇ 複合語アクセントが日本語史研究に提起するもの https://t.co/ktRENmHSSn #日本語教師 #日本語教育 #日本語学校
[日本語教育関連の論文・資料 071] ◇ 複合語アクセントが日本語史研究に提起するもの https://t.co/ktRENmHSSn
【BOT】 [ ネット上で読める日本語教育関連の論文・資料 071] ■ 複合語アクセントが日本語史研究に提起するもの https://t.co/ktRENmHSSn
【BOT】 [ ネット上で読める日本語教育関連の論文・資料 071] ■ 複合語アクセントが日本語史研究に提起するもの https://t.co/ktRENmHSSn
【BOT】 [ ネット上で読める日本語教育関連の論文・資料 071] ■ 複合語アクセントが日本語史研究に提起するもの https://t.co/ktRENmHSSn
【BOT】 [ ネット上で読める日本語教育関連の論文・資料 071] ■ 複合語アクセントが日本語史研究に提起するもの https://t.co/ktRENmHSSn
:BOT: [ ネット上で読める日本語教育関連の論文・資料など] ■ 複合語アクセントが日本語史研究に提起するもの https://t.co/ktRENmHSSn
CiNii 論文 -  複合語アクセントが日本語史研究に提起するもの https://t.co/Ss2tIWkZSI #CiNii

Wikipedia (1 pages, 1 posts, 1 contributors)

収集済み URL リスト