著者
新井 啓
出版者
立正大学経済学会
雑誌
経済学季報 (ISSN:02883457)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.109-148, 2011-02

本稿は新井[2004],[2007],[2009a],[2009b],[2010a],[2010b],[2010c]における一連の研究の続きとして日経平均先物2008年9月限の証券会社別の超過需要開数のパラメータを推定している.本稿において超過需要関数の測定を行った期間はリーマンショック直前の期間であり,証券会社の行動も観測期間の半ばから一方的に日経先物のポジションを解消していく証券会社が見られるなど他の期間に比べると特徴のある期間であるといえる.そのため日経平均が比較的安定している期間に比べると推定は困難であった.また推定できる証券会社の数が他の観測期間と比較すると小さく,この期間に日経平均先物の取引を手控えていた証券会社が存在していた.このことが本稿における観測期間における特徴的なことである.本稿の推定結果からゴールドマンサックス証券が観測期間の半ばから戦略を変えていることが明らかになった.またドイツ証券が本稿の観測期間において最大の売りポジションを取っているが,超過需要曲線の傾きを示すパラメータの値は非常に大きく,積極的に先物を売る戦略を取っていたことが明らかとなった.

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こんな論文どうですか? リーマンショック直前期における個別証券会社の日経平均先物市場における行動の計測(新井 啓),2011 https://t.co/OEs2Srui9T 本稿は新井[2004],[2007],[2009a],[2009b],[2…
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