著者
山本 淳
出版者
山形県立米沢女子短期大学附属生活文化研究所
雑誌
山形県立米沢女子短期大学附属生活文化研究所報告 (ISSN:0386636X)
巻号頁・発行日
no.39, pp.1-14, 2012-03

山形大学附属博物館後藤文庫が持つ、近世村山地方の郷土本『老の寐言』を国語学的に検討した。文章語体を旨として書かれながらも、聞き手を意識した箇所での断定辞ジャの使用、あるいは助辞ニの脱落や助辞イの使用が観察され、音韻面でも促音や撥音の使用といった口頭語性が諸処に発現している。さらに連接母音こと ai・oi におけるイからエヘの交替、チからツへの交替、カタ行有声化などの方言的事象も色濃く観察され、さらに同系統の江口本では、音韻現象において後藤本とは異なる現れ方をしていることが判った。 キーワード:近世村山地方郷土本, 口頭語性, 音韻表記, 村山方言資料

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