著者
フリン ジェームズ R. Flynn James R. 山田 陽樹 Yamada Haruki 杉山 崇 Sugiyama Takashi
出版者
心理相談センター
雑誌
心理相談研究 : 神奈川大学心理相談センター紀要
巻号頁・発行日
vol.7, pp.49-57, 2015-03-31

この50年間,IQ上昇とテストの再標準化によって,知能指数70以下のアメリカ人の割合が劇的に変化してきた。さらには,知的障害の評価基準が,白人だけに対して標準化された70から,すべてのアメリカ人に対して標準化された70に変更された。実際,知的障害に分類した方が適しているとされる人の割合は,23人中1人という高値から213人中1人という低値に変化した。このような大きな変化があったにも関わらず,心理臨床家は何の反応も示さず,また,テスト発行者も十分な反応を示さなかった。適応行動の障害との相関関係において,知的障害のIQ評価基準はその根拠をまったく示していないと結論づけざるを得ない。この相関関係があればこそIQ評価基準が合理的であるといえるのであり,IQテストはやめて適応行動の障害の直接試験を支持することも十分考慮する必要がある。実際,心理士がクライエントのニーズに合わせてテストを実施することによって,人々は異なるIQテストからまったく違うスコアを得ることができるのである。資料

言及状況

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

こんな論文どうですか? IQ と特殊教育の隠された歴史 問題を解決できるか?(フリン ジェームズ R.ほか),2015 https://t.co/1sObAmnMVi

収集済み URL リスト