著者
王 秀梅
出版者
大阪市立大学国語国文学研究室文学史研究会
雑誌
文学史研究 (ISSN:03899772)
巻号頁・発行日
no.57, pp.15-32, 2017-03

はじめに : 「ヨロシク~ベシ」という語法は、漢文訓読で「宜」の再読よみとして知られている。この語法の形成について、先行研究は再読という訓法の成立を考える中で他の再読よみと合わせて概括的に言及することが多いが、本稿は、漢文における「宜」の構文と用法とを分析し、それを軸にして「宜」の字訓対応の在りようを検討することで、 「ヨロシク」と「ベシ」とが共起する理由やその機能性について考察したところを述べる。

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