著者
長光 太志
出版者
佛教大学社会学研究会
雑誌
佛大社会学 = Studies in sociology (ISSN:03859592)
巻号頁・発行日
no.41, pp.17-29, 2017

本研究では,私立大学社会学部の卒業生を対象としたアンケート調査を実施して,就活サイトを活用する学生の実態を検討する。具体的には,従属変数に就活サイトの活用の度合を測る変数を用い,独立変数に「就活取組」「就職先の選択基準」「就活姿勢」「属性」といったカテゴリーに対応する変数を用意する。分析に用いる主たる手法は,重回帰分析と階層的重回帰分析である。分析の結果,「就職活動全般に積極的に取り組む学生」や「就職先の選択基準が自己利益のみで構成されている学生」あるいは「自己PRや志望動機を割増しして表現する学生」が就活サイトを活用する傾向があることが示された。本論では,ここから,現在の就活サイトが,採用活動を行う立場から見た場合に,順機能と逆機能が併存する矛盾した構成になっている可能性を指摘した。就活サイト順機能逆機能

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