- 著者
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常木 暎生
- 出版者
- 関西大学社会学部
- 雑誌
- 関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
- 巻号頁・発行日
- vol.37, no.3, pp.271-291, 2006-03-30
日本人の政治意識は低いと言われているけれども、政治討論番組は一定の視聴率を確保し、長期間に渡って放送されている。サンデープロジェクトと日曜討論の二つの政治討論番組における司会者の言動が視聴者にどのような印象を与えているかを内容分析とSD法によって分析した。日曜討論の司会者が発言権の分配に徹して、際立った印象を与えていないのに対し、サンデープロジェクトの司会者田原総一郎は討論を親しみ易く、活性化させ、楽しいものにしている反面、攻撃的、感情的で、苛立たしさ、迎合的といった印象を与え、視聴者の感性を刺激している。これにより視聴者は政治討論番組をおもしろく感じ、興味を示すようになっている。