著者
福池 秋水 Akimi Fukuike
出版者
関西外国語大学・関西外国語大学短期大学部
雑誌
関西外国語大学研究論集 (ISSN:03881067)
巻号頁・発行日
no.107, pp.123-138, 2018-03

本研究は、共通語と首都圏方言のスタイルシフトについて、漫画を題材として観察したものである。首都圏方言とは、首都圏に住む人が使用する方言を指す。本研究では、漫画『海街diary』から一組の男女の会話場面を抜き出し、共通語と首都圏方言とのスタイルシフトを観察した。その結果、首都圏方言のくだけた文体は、話者の心内文や「相手に聞かせるための独り言」に見られ、人間関係の距離が縮まると使用されるようになる一方、意識的に距離を縮める場合にも用いられることが観察された。また、一まとまりの談話でも、話題によって共通語と首都圏方言を行き来するスタイルシフトが見られた。このような言語使用は、作者がその登場人物の状況や人物設定、ストーリー展開にふさわしいと考えて創作したものであり、現実の話し言葉と完全に一致するものではないが、首都圏方言の実態をある程度反映したものであると考えられる。

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こんな論文どうですか? 共通語と首都圏方言のスタイルシフトに関する一考察 : 現代日本漫画を題材に(福池 秋水ほか),2018 https://t.co/qeFhYTTUpQ
こんな論文どうですか? 共通語と首都圏方言のスタイルシフトに関する一考察 : 現代日本漫画を題材に(福池 秋水ほか),2018 https://t.co/qeFhYUbvOq

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