著者
湯浅 哲也 加藤 靖佳 板橋 安人 YUASA Tetsuya KATO Yasuyoshi ITABASHI Yasuto
出版者
筑波大学特別支援教育研究センター
雑誌
筑波大学特別支援教育研究 (ISSN:1883924X)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.1-8, 2018-03

本研究は,重度聴覚障害児の発話にみられる発話速度およびピッチを取り上げて,その韻律的特徴の変化を縦断的に究明していくことを目的としている。今回は,重度聴覚障害児1名を対象に,小学部3年,小学部6年,高等部3年の3時点において,「せつぶん」の音読を実施した。その音読された発話音声の発話速度とピッチを音響的に測定し,各段階および健聴者との比較検討を行った。その結果,発話速度は小学部3年時点に比べ高等部3年時点になると速くなることが示された。ただし,小学部6年時点は小学部3年時点より速度低下が認められた。その要因として,①発話材料の内容を熟考しながら音読したため,②発音要領を明瞭に意識して読もうとしたため,結果的にゆっくりになったと考えられた。また,ピッチに関しては,年齢が上がるにつれて下がっており,高等部3年時点では健聴女性と近似したピッチを示すことが明らかになった。

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CiNii 論文 -  重度聴覚障害児の発話の韻律的特徴に関する縦断的研究 : 発話速度とピッチを指標として https://t.co/bM22ll63AN #CiNii

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