著者
保原 伸弘
出版者
東京福祉大学・大学院
雑誌
東京福祉大学・大学院紀要 = Bulletin of Tokyo University and Graduate School of Social Welfare (ISSN:18837565)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.33-42, 2017-10

近視眼的思考ないしリスク愛好的な傾向が強く、将来に希望が持てない状況が主体内にも社会にも蔓延するのが日本の現状である。この傾向は年金不払いなどの社会的な問題も招くと考える。この傾向に対して、本研究ではアートによるリスク愛好的な傾向の鎮静化の可能性を考える。これを踏まえて、アートの種類にも注意して、アンケート上のリスク回避度と愛好する音楽の種類との相関を調べた結果、リスクを回避する主体とリスクを愛好する主体とで、愛好する音楽が異なることがわかり、クラシック音楽を愛好する主体はリスク回避的になることがわかった。また、都道府県別の集計データを用いた場合、年金の支払いが順調な都道府県と支払いが滞る都道府県では愛好するアートのジャンルや余暇の過ごし方に違いがあることがわかり、クラシック音楽を愛好する傾向の強い都道府県では年金の支払いが順調であることがわかった。

言及状況

Twitter (2 users, 2 posts, 1 favorites)

こんな論文どうですか? クラシック音楽は経済リスクに対する態度を緩和させて、年金の支払いを促進する効果はあるか? : 個別的経済実験と集計データによる音楽の趣向とリ(保原 伸弘),2017 https://t.co/e0HV3HiCkF 近視眼的思…

収集済み URL リスト