- 著者
-
髙木 健志
- 出版者
- 山口県立大学
- 雑誌
- 山口県立大学学術情報 (ISSN:21894825)
- 巻号頁・発行日
- no.12, pp.89-96, 2019-03-29
本稿は、農山村の状況を概観した上で、先行研究と照らしながら、農山村の生活とその福祉的課題について検討していくことを目的とした。農村社会学をはじめとした社会学における先行研究からの知見では、農山村に暮らす人口そのものは減じているものの、人口還流などの現象によって、集落が持つ節目節目の催しや集落の維持管理のための作業が行われていることがあきらかとされている.しかし、農山村をはじめ中山間過疎地域における福祉的課題に関連した研究においては、高齢者に注目した研究が多く、子どもから成人や老人までが生活している生活実態にそった研究状況とはいえない側面があることが明らかになった。