著者
野口 周一
出版者
湘北短期大学
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.40, pp.121-128, 2019

2018年4月より道徳の教科化が始まった。その道徳の教科書を分析すると、問題点が透けて見えてくる。つまり徳目主義を克服できないということである。筆者は埼玉県立朝霞高校の台湾修学旅行が偏向教育とやり玉に挙げられたことから説き起こし、小学校で「国を愛する心情」の育成がそれ以前から始まっているという問題点を指摘した。即ち、愛国心教育の問題は未解決のまま、今後の課題として存在する。私たちは一つひとつの歴史事実の背景と本質に目を凝らさなければならない。そして愛国心教育の問題に取り組みつつ、筆者の今後の道徳教育研究の序論としたい。

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