著者
藪崎 聡
出版者
関東学院大学理工学部建築・環境学部教養学会
雑誌
科学/人間 (ISSN:02885387)
巻号頁・発行日
no.48, pp.157-162, 2019-03

武道離れの著しい昨今において、戦前に制定された綜合武術格闘術は工夫次第では現代の日本で自国文化の確認や国技愛好の面で貢献しうるものであることを述べた。今回の研究では、綜合武術格闘術の技術再編を開始し、武道の初歩的な技術を体得し、また護身術として活用できる体系への移行の第一歩として構成と試論を行う。技術考察の結果、最も中心となる技法は武器使用では、杖を用いての斜め振り下ろし左右、そして左右突き、徒手では前方回転受身の体得に加え、正拳中段突き左右、中段内受け左右種類は少ないが、まずはこの単純な動作の反復からスピーディーな体得と日々の修練の実施が可能になるであろうよ考えられる。応用技法は様々な広がりが期待できるが、それだけに全ての武器使用や身体操法に関わる根本動作は少数で体得しやすいシンプルなものを選ぶのがよいと考えた。

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