- 著者
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阿部 晋吾
太田 仁
福井 斉
- 出版者
- 関西大学大学院心理学研究科
- 雑誌
- 関西大学心理学研究 (ISSN:21850070)
- 巻号頁・発行日
- no.11, pp.1-9, 2020-03
Dark Triadとは,マキャベリアニズム,サイコパシー,自己愛傾向の3つの総称である。これまでのDark Triadに関する研究は,大学生以上を対象とした研究が主流である。本研究では,799名の高校生を対象に調査を実施し,Dark Triadの因子構造を確認するとともに,性別,学年,進路による差についても検討し,大学生以上を対象に行われた従来の研究の知見との比較を行うことを目的とした。また,合わせて援助要請との関連についても検討した。その結果,Dark Triadにおいては階層的な因子構造が高校生サンプルにおいても確認された。また,マキャベリアニズム,サイコパシーは援助要請に対してネガティブな関連がみられるのに対して,ナルシシズムはポジティブな関連がみられた。