著者
朝日 公哉
雑誌
論叢:玉川大学教育学部紀要 (ISSN:13483331)
巻号頁・発行日
no.2015, pp.1-17, 2016-03-31

戦後,新たな学校教育法に基づいて編集された教科書に「かえるの合唱」が掲載され,日本国内に広まった。この新しい教育方針による音楽の教科書において編集委員に抜擢された岡本敏明は特別な思いで「かえるの合唱」を紹介した。本稿では,「かえるの合唱」誕生の背景をひもとくことにより,岡本が教材として輪唱を扱うことに期待した教育的効果を明らかにするものである。岡本は牧師の家庭に生まれ,讃美歌に慣れ親しんで育った。また,全人教育を提唱した玉川学園創設者小原國芳との出会いや,ふんだんに歌を生活の中に取り込み,生き生きとした音楽教育を展開していた玉川学園での実践を通して,その教育観を固めていった。合唱教育の基盤となるのはハーモニー感(相対音感)の陶冶であり,多くの輪唱教材に習慣的に親しむべきであると岡本は主張した。

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歌が日本に入って来て戦後に教科書を通じて広まった経緯は資料があるからわかるのだけれど… https://t.co/9DUsAFNT1Z  https://t.co/xBfU49Whjz

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