著者
濵田 隆史 山中 仁寛 Takashi HAMADA Kimihiro YAMANAKA
出版者
甲南大学知能情報学部
雑誌
甲南大学紀要.知能情報学編 (ISSN:18830161)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.77-86, 2020-07-31

1990年代に「感性情報」のプロジェクトが始って以来,コンピュータサイエンスの分野で「感性」という言葉がしばしば使われる.この言葉は魅力的に響くが,意味は必ずしも明確ではない.「感性」という言葉は,幕末・明治以降多く作られた翻訳語の1つであり,それゆえに意味が曖昧である.さらに翻訳語に特有の「カセット効果」により,その意味には'+'の方向にバイアスがかけられている.本論文では,「感性」という言葉の歴史を辿り,感性情報研究の現状を紹介し,感性の神経メカニズムについてまとめ,考察を行った.

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