著者
長谷川 晋 Susumu Hasegawa
出版者
関西外国語大学・関西外国語大学短期大学部
雑誌
研究論集 = Journal of inquiry and research (ISSN:03881067)
巻号頁・発行日
no.112, pp.181-191, 2020-09

本稿では、近年めざましい勢いで進んでいる軍事における「ロボット」の活用(戦争の無人化)が、国際人道法や武力紛争法など既存の制度の中で示されている戦争倫理にどのような影響を及ぼしているのかを考察する。人間のように考え振る舞うロボットは、従来は SF 映画やアニメの世界での架空の存在に過ぎなかった。しかしながら、近年その存在が現実になりつつある。単に人間が戦場に行くことなく軍事活動が行なえる兵器というだけでなく、自律的に判断を行い、敵への攻撃を開始することができる兵器(Lethal Autonomous Weapons Systems: LAWS=自律型致死性兵器システム)が登場しつつある。このような人間に近づいたロボットが兵器として戦場に現れた時、どのような新たな倫理上の問題(あるいは既存の問題の深刻化)が生じるのかを考え、論点を整理し分析する。

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