著者
増田 公一
出版者
千葉経済大学
雑誌
千葉経済論叢 The proceedings of Chiba Keizai University (ISSN:21876320)
巻号頁・発行日
no.63, pp.69-79, 2020-12

近年,日本企業の内部留保の積み増しが積極的に行われている.直近の財務省の法人企業統計によれば,金融業・保険業を除く全産業において,その額はおよそ463兆円にものぼる.一方,企業の現預金は約223兆円となっており,その金額は1998年から著しく増加傾向にある.2018年時点の日本の名目GDPが約548兆円であることを踏まえると,国内企業の内部留保や現預金の額がいかに莫大なものであるかが分かる. このように近年の日本企業の特徴の一つである現預金の保有行動の決定要因を明らかにしようと,国内外の研究者たちによって多くの実証研究がなされてきた.本稿では,それらの実証研究をサーベイして包括的に整理するとともに,今後の課題について言及する.

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