- 著者
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藪崎 淳子
- 出版者
- 大阪市立大学国語国文学研究室文学史研究会
- 雑誌
- 文学史研究 (ISSN:03899772)
- 巻号頁・発行日
- no.61, pp.13-25, 2021-03
1. はじめに : 本稿で扱うのは、次のような用法である。(1)祝言といってもざっとしたものであった。二人が並んで坐り、貰ったばかりの箱膳を三方の代りに、三三九度の盃を交わした{だけである/ニスギナイ}。(さぶ)(2)シャドーボクシングをする内藤の動きには冴えがなかった。上半身は軽やかに動いているように見えるが、足の運びにスピードがない。ただ、すり足で前に進んでいる{にすぎない/ダケダ}。(一瞬の夏)……