著者
段上 達雄
出版者
別府大学会
雑誌
別府大学大学院紀要 (ISSN:13450530)
巻号頁・発行日
no.23, pp.1-16, 2021-03

仏教の荘厳具として日本に伝来した傘蓋や幡は、仏菩薩を本尊とする法会で荘厳して供養するために用いられた。奈良時代、傘形の天蓋は灌頂会のような仏教法会の場を荘厳するために用いられていた。天蓋は寺院の仏像の頭上に懸けられるが、高僧などの人の頭上にも懸けられている。また、舞楽や神楽を演舞する舞台を荘厳するようになり、神楽では神霊の依り代となると共に魂振りの道具として用いられるようになる。

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