著者
金谷 めぐみ
出版者
西南女学院大学
雑誌
西南女学院大学紀要 (ISSN:13426354)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.33-38, 2021

モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart, 1756-1791)の《ソルフェージュと声楽練習Solfeggien und Gesangsübungen K.-V.393》(以下《ソルフェージュ》)に収められている全5曲(Solfeggio 1,-2,-3,-Fragment, およびEsercizio per il canto)と、アスパージア(《ポントの王ミトリダーテ Mitridate, re di Ponto K.87(74a)》)のアリアの中に類似する旋律を見出すことを目的に、読譜および音源聴取を行った。 アスパージアのアリア「迫り来る運命から Al destin, che la minaccia」と「ソルフェージュ1」の一節に類似する旋律を見出した。アスパージアのアリアは、オペラ《ポントの王ミトリダーテ Mitridate, re di Ponto K.87(74a)》の初演で歌唱したベルナスコーニ(Antonia Bernasconi, 1738-1816)の要望に添って調性および旋律に修正が施され、アリアの一節は、妻コンスタンツェの歌唱訓練を想定して作曲した「ソルフェージュ 1」に書かれたと推察した。 本稿において「ソルフェージュ1」とアスパージアのアリアに類似する旋律について解析を行い、声楽上の共通点について記し、アリアの背景を調査し、報告した。

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こんな論文どうですか? モーツァルトの《声楽のためのソルフェージュSolfeggien fur eine Singstimme K.393(385b)》とアスパージ(金谷 めぐみ),2021 https://t.co/Yj0YzAPyxF モーツァ…

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