著者
中尾 政之 飯野 謙次
出版者
Sociotechnology Research Network
雑誌
社会技術研究論文集 (ISSN:13490184)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.58-65, 2006

組織構成員の失敗予知能力を高めるために,自習用のゲームソフトウェア"パニック2005"を作成した.このゲームでは毎回,似たような内容を持つ,失敗に関して質問を繰り返して解答させ,より抽象的な上位概念の失敗知識の修得過程を調べる.その結果,ゲームの回を重ねるほどに,平均的には,解答時間が短くなり得点が高くなって知識修得できることがわかった.しかし,必ずしも全員ができるとは限らず,すなわちゲームに4 回以上解答した25 人のうち,失敗知識を修得できた人は60%であった.また,ゲーム後に24 人にアンケートを行ったところ,80%以上の人が,ゲームによって楽しく知識を学べたが,組織構成員の全員に知識を理解させるのは質問内容をより身近な下位概念の知識に変えるべきだ,と答えた.

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