- 著者
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須田 歩
趙 ひゅん珠
李 宙営
藤井 英二郎
- 出版者
- 日本造園学会
- 雑誌
- ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
- 巻号頁・発行日
- vol.72, no.5, pp.465-470, 2009
- 被引用文献数
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庭園と建築の配置や構成は相互の関係性の中で決められている。幾何学式庭園においても建物から庭園の中央を貫く軸線を通すことでビスタを形成し、その軸線を中心に左右対称に構成するところに特徴があり、対植はその典型である。この対植のような軸線両側の樹木は視点を軸線に向け易くするとされているが、それを実証的に示した既往研究は見られない。本研究は、千葉県松戸市の千葉大学園芸学部校内のフランス式庭園の西端に植栽されたイタリアンサイプレスの対植を対象に、幾何学式庭園における対植がその視知覚にどのような影響をもたらすかについて実験的に検討するものである。