著者
石倉 成行 山本 栄祐
出版者
Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.54, no.8, pp.637-643, 1980
被引用文献数
10

西洋アサガオ"ヘブンリーブルー"の花弁青色部の搾汁は平均してpH 6.88という高い値を示した.これは同花弁の白色部のpH 5.88に較べてもかなり高い値であった.青色花弁に含まれるルチン,カフェー酸, Mg, K, Caを定量分析し,これらの花弁成分と同花弁より単離した主要色素ジカフェイルペオニジン3-ソホロシド-5-グルコシド(APと略記)とを種々の量比で混合して, Mcllvaine氏緩衝溶液に溶かし,吸収スペクトルを測定した.しかしそれらの成分で色素APに有効な深色的変化をもたらすものが見出されなかった.また, pH変化などによる吸収スペクトル分析の結果からも,花弁組織の高いpHが花弁色素の青色発現のおもな要因として考えられる.さらに,かような高いpHのもとでも色素APの色はかなり安定であることがわかった.また,その安定性は色素分子中のカフェー酸残基の存在によるものとみられ,色素APに較べ,その脱アシル化色素(P)はきわめて容易に無色の疑塩基,さらには酸によって色の回復ができない化合物へと変化することがわかった.

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こんな論文どうですか? アサガオの花色に関する研究 II  西洋アサガオ"ヘブンリーブルー"の花の青色発現要因(石倉 成行ほか),1980 https://t.co/3y1HQLwFyR 西洋アサガオ“ヘブンリーブルー”の花…
こんな論文どうですか? アサガオの花色に関する研究 II  西洋アサガオ"ヘブンリーブルー"の花の青色発現要因(石倉 成行ほか),1980 https://t.co/DJXYV8qZHc

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