著者
名取 良太
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.66-81,213, 2008

本稿では, 2007年4月に実施された44道府県議選に, 異なるレベル・異なる時期に実施された選挙結果が及ぼした影響について, 市区町村レベルで集計されたデータを用いて検討する。<BR>米国におけるmidterm lossの議論にみられるように, 有権者は, ある選挙において異なる選挙に反応した行動を選択することがある。日本の投票行動研究においても, そうした戦略的行動が観察されてきた。そこで, 本稿では, 2007年の道府県議選における自民党得票率の変動が, 2005年衆院選の結果と知事の党派性によって説明されるという予測を立てた。OLS分析の結果, 2005年衆院選における自民党の勝利が, 2007年選挙における得票率の低下に影響を及ぼすことが明らかになった。しかし知事の党派性については, 予測とは逆に, 自民党推薦知事がいる地域ほど, 自民党が得票率を上昇させたことが明らかになった。

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