- 著者
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豊田 幸吉郎
荒木 英仁郎
- 出版者
- The Textile Machinery Society of Japan
- 雑誌
- 繊維機械學會誌 (ISSN:18838715)
- 巻号頁・発行日
- vol.4, no.3, pp.114-119, 1951
研究目的1.フライヤーのバランスを数式により解明する。2.その理論を適用したフライヤーの長所、短所を全て検討する。3.理論によつて新型フライヤーを試作し、上記を確認して発表する。研究結果1.本理論を適用したフライヤーは欠点がなく下記の長所を有す。2.振動を全く生じない。随つて粗紡機の全フライヤーを同一方向に装備し得てドブイングに便である。特にラ_ジパツケイジの軍列フライヤー粗紡機には必要である。又軸受その他に対する振動による害を著しく減少し得る。3.プレツサーは圧力を及ぼさす粗糸張力と風圧によりボビン暦に接して回転する。無圧力に原因する粗糸の喰込みはなく、又捲取量の減少もない。反つて從來のプレツサーの加圧の変動によるゲレン斑及び加圧による粗糸捲面への有害摩擦等をなくする利点を有す。4.製作誤差によるアンバランスの力が相対する2方向に出るので、多数を用いる粗紡機においては互に打治す作用となる故、製作誤差許容範囲を大きくとり得る。5.プレツサーはそれ自体のみでバランス試験し得る故、製作工程も簡明になり且検査も著しく樂であり、プレツサーの互換性上も有利である。